Visual Studio Community2015 を入れた
どうも最近、開発環境の整備に時間を費やして、肝心の開発が何も進んでいないようだ。
1 Windows10の導入
Windows 10への無料アップデートの期限が7月29日までということで、重い腰を上げて、開発環境をWindows7からWindows10にアップグレードすることにした。
当方の環境はMac OS XのVMWare Fusionなので、これまで使用していたWindows7の仮想イメージは外付けハードディスクにバックアップして削除し、Macbook proのディスクスペースを空ける。
手元にはMSDNに加入していた時に送られてきたWindows8.1のDVDとライセンスキーがある(今はMSDNに加入してもDVD郵送サービスはないので、貴重だ)。
なるべくクリーンなWindows10を入れたいので、Windows8.1をクリーンインストールしてからWindows10にアップデートすることにした。なお、MSDNの期限が切れていても、当時取得したWindows8.1のライセンスキーは現在も有効である。
Windows10インストール直後はWindows標準のディスプレードライバのために表示が非常に遅かったが、VMWare Toolsを再インストールするとVMWare SVGA 3D ドライバに更新され、快適に表示できるようになった。Windows10仮想マシンにはメモリ4Gと2CPUを割り当てる。実用上ほとんど不満を感じない。
Microsoft OfficeはOffice2010の優待アップグレード版のOffice2013を導入。日常的な使用環境はこれで整った。
2 Visual Studio Comminuty 2015の導入
さて開発ツールだが、個人ユーザなら無料で使用できるVisual Studio Community 2015を導入。(過去 Visual Studio Professional with MSDN を3回も購入した者としては、いい時代になったものだと思う。まあMSDNにはOSも付いているけど。)
これまで開発したプロジェクトをコンパイルするための保険にVisual Studio2010も入れたが、Visual Studio Community 2015ではVS2010のプロジェクトをそのまま読み込んでVS2010のライブラリセットを指定してコンパイルできるので、VS2010は不要かもしれない。
3 EBPocket for WinRTのWIndows8.1アプリへの移行
以前、VS2012でWindows8ストアアプリのEBPocket for WinRTを開発してリリースしたが、ストアアプリの将来性に疑問を感じて開発を凍結していた。
その後、VS2013ではWindows8.1とWindows Phone8.1のユニバーサルアプリが作れるようになり、VS2015では同一バイナリですべてのWindowsプラットフォームで動作するUWPが登場。あっという間に2世代も進んでしまった。
今回最初に行ったことは、Windows8ストアアプリのEBPocket for WinRTの当時のソースを、Visual Studio Community 2015でコンパイルすることである。
VS2012で作成したWindows8用のプロジェクトを読み込むと、Windows8.1に再ターゲットを求められる。EBPocketの本体のソースはWindows8.1に再ターゲットできたが、C++/CXで開発したWindowsランタイムライブラリが変換できない。
仕方ないので新規プロジェクトでユニバーサルWindows8.1のWindowsランタイムコンポーネントを作り、ソースを一つ一つ追加。これでコンパイル&リンクしたところ、EBPocket for WinRTがWindows8.1アプリとして復活した。Windows10では全画面ではなく一つのウインドーで動くので、かなり使い勝手がよくなった気がする。(もちろん機能が少ないことを酷評されていることは承知しているが。)
4 ストアアプリの将来について
Windows8.1アプリになったといっても、Windows8.1ユニバーサルアプリとしてWindows Phone8.1版を追加するのは、アプリ一本をまるまる新規で開発するぐらいの工数がかかる。いっそUWPで単一のEBPocket for UWPを作った方がいいのではないか。
そう考えてUWPの新規プロジェクトを試してみると、Windows8.1ストアアプリにあったような「分割アプリ」「ハブアプリ」のようなテンプレートがない。要するにどんな解像度でも動くように、自分で様々な解像度にあった画面を用意しないといけないらしい。ここでまたやる気が萎えてしまった。
この1年くらいでWindows Phoneの新機種が日本でも発売されるようになったが、シェアが低いのは相変わらずで、「アプリがないからシェアが低い、シェアが低いからアプリが作られない」というジレンマから抜け切れていない。UWPも開発事例が少ないようで、笛吹けど踊らずの状態がまだ続くかもしれない。
やはりWindows Mobileに対する方針の迷走と、過去のアプリの互換性を切り捨てたことによる開発者離れがいまだに効いていると思う。懐かしいW-ZERO3の頃には、スマートフォンのシェア100%だったのだから。当時の有名アプリで今もWindows Phoneで開発が続いているのは青空子猫ぐらいじゃないか。
EBPocket for WinRTを再開するための開発環境の構築まではできた。この後やる気がでるかどうかは、まだなんとも言えない。Windows Phoneの実機はお安いようだが。。。