hishidaの開発blog

EBシリーズ(EBPocket,EBWin,EBMac,EBStudio),KWIC Finder,xdoc2txt,読書尚友の開発者ブログ

Apple悪の帝国

気がつけばメインのPCがMacBook、音楽プレーヤはiPod touchiPod Classic、さらにiPadと、Apple製品に囲まれて暮らしている。携帯だけはまだWillcom Advanced[es]だが。
Apple製品は好きだが、Apple自体は最近横暴が目立ち、社会的に許されるかどうかの一線を超えそうな気がする。独占・排他・囲い込み戦略が露骨すぎる。

  • Adobe Flash の排除(Adobeがなかったら今のAppleはないだろうに)
  • 売店の極端な絞り込み(その結果が予約で長蛇の列。あれは要するにマスコミに取材させて宣伝するためだ)
  • 売店への価格統制(量販店にポイントを使わせないように強制)
  • Apple以外のオンラインショップへの出荷の一方的な停止の通告(理由はブランドイメージを保つためとしているが、これも価格統制)
  • iAd以外のオンライン広告を排除するように規約を変更(合理的な理由は全くない。誰がみてもGoogle対抗)
  • AppStoreのアプリケーションの審査基準の不明瞭さ。これはパートナーとなる開発者や企業にとっては、死活問題であり、安定したビジネスが望めない。例えば、電子書籍では、表現内容を理由にAppleの主観的な審査で落とされるケースがあるが、これは表現の自由の侵害ではないだろうか。
    最近ではAppleの審査を嫌ってか、アプリケーションは無料で配布し、アプリ内課金で書籍を購入させるパターンが増えている。だが、これもAppleiBooksの普及を促進するために、予告なくAppStoreから削除される可能性がある。

等々。
日本には「驕る平家は久しからず」ということわざがあるが、Appleもいずれそうなると思う。
かつてはMicroSoftは悪の帝国と呼ばれたが、今の悪の帝国はAppleだ。なぜなら自由がないから。ようするにOSのような開発基盤を提供する会社は、利益を確保しつつも、開発基盤上での自由競争を阻害しないように、公益性を考える義務があるのだ。これに気づかないと、IBM帝国やMicroSoft帝国がいつまでも市場を独占できなかったように、Apple帝国もやがて他のものにとって変わられるだろう。かつてカウンターカルチャーを標榜したAppleだが、今はカウンターカルチャーの挑戦を受ける方に立ったわけだ。
開発者もAppleと心中するつもりはなく、Androidとどちらが将来性があるか見極めている状況だと思う。

まあ一アプリ開発者がこんなことを書いてもどこにも影響しないんだけどな。