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近頃都に流行るもの(3) – 投機と投資

石油価格の高騰、小麦を始めとする食物価格の高騰が生活を圧迫しつつある。アメリカのサブプライムローン破綻後、行き場のなくなった投機資金が商品市場に流入し、実需を超える価格を形成しているという。

日本人は金銭に対して罪悪感?があり、お金儲け自体を白眼視する傾向がある。だがどこかのCMではないが、「よおく考えよう。お金は大事だよ」である。高度成長時代であれば国債や郵便局の定額貯金に入れておくだけで10年で倍近くになったが、バブル崩壊以後、ゼロ金利が長く続き、銀行に預けても吹けば飛ぶような利息しか付かない。倹約した方がましなくらいだ。貯金していれば減らないと思いきや、インフレで目減りの可能性がある、リスクを取らないというリスクがあると脅され、最近は個人でも投資ブームである。ただ、これは必ずしも悪いことと思わない。というのは投機と投資とは違うからだ。

投資はプラスサムで、新規事業(新興国)に投資されることで、新技術の研究開発や新たな事業が可能になり、無からプラスの価値が生みだされ、企業、従業員、取引先、消費者、社会全体が潤う。もちろん投資家にもリターンがある。

投機はゼロサムであり、短期的な目先の儲けだけが問題であり、同じパイの奪いあいである。投機の場合、自分の利益は誰かの損失である。全体の富の総量は増えていない。

ようするにお金儲けが悪いのではない。投資ではなく投機が悪いということを、ここでは言いたい。

さて、これを遠い世界のことと思うだろうか。書店にいけばFX(外国為替証拠金取引)の本がたくさんある。ハイリスク・ハイリターンの金融商品の一つぐらいに考えられていると思うが、本質的に投機であり、ギャンブルだと思う。ある時点の為替が次の瞬間に上がるか下がるかは、(極論すれば)丁半ばくちである。FXで億単位の利益を得て脱税が発覚した主婦が話題になったが、その利益は「儲けようとして儲け損なった」誰かの損失であって、全体のパイは増えていない。

経験値を積めば継続的に利益を上げることも可能かもしれない。だが個人投資家がFXやデイトレで利益を上げようと思えば、四六時中画面に張り付きで、人間らしい生活ではなくなるのではないか。心に安らぎはないのではないか。そういう形で代償を払っているのではないか。