第3回は開発環境の構築です。
eMbedded Visual Tools3.0の環境構築
eMbedded Visual Tools3.0は、無料でダウンロードできます。以前はネット環境に接続できないユーザのために実費でのCD-ROM郵送サービスがありましたが、現在では終了している模様です。
eMbedded Visual Tools3.0で開発を行うには、eMbedded Visual Tools3.0をインストールした後に、機種別のSDKをインストールする必要があります。
なお、当時のCD-ROM版、およびMSDNで提供されていたeMbedded Visual Tools 3.0日本語版のPocketPC SDKには、ターゲットCPUにARMが含まれておらず、ARM用にビルドするためには英語版のPocketPC SDKをインストールする必要がありました。
(2009/12/29追記)現在ではeMbedded Visual Tools3.0のダウンロードは終了しています。
eMbedded Visual Tools 3.0(日本語版)
- eMbedded Visual Tools 3.0(日本語版) (evt2002jweb_min.exe) - ※SDKは含んでいません。
- eMbedded Visual Tools 3.0 - 2002 Edition (evt2002web_min.exe) - ※ eMbedded Visual Tools 3.0 の他に、PocketPC2002SDK、SmartPhone SDKを同梱しています。
SDK
- Microsoft SDK for Windows CE, Handheld PC Professional Edition 3.0 (HPC30-J.exe)
- Microsoft SDK for Windows CE, Palm-size PC Edition, Version 1.2 (pspc12j.exe)
- Microsoft Windows Platform SDK for Handheld PC 2000 (HPC2K-SDK_JPN.exe)
- Pocket PC 2002 SDK (ppc2002_sdk.exe)
- Pocket PC 2000 SDK (pocketpc_2000_sdk_web.exe)
eMbedded Visual Tools4.0の環境構築
eMbedded Visual Tools4.0も3.0と同様無料でダウンロードできます。最新バージョンは4.0SP4です。
サービスパックは別途提供されているため、eMbedded Visual Tools4.0をインストール後、サービスパックを当ててSP4にアップデートします。SDKは別途ダウンロードし、インストールする必要があります。
なお、eMbedded Visual Tools4.0SP4はWindows CE 5.0に対応しているとアナウンスされていますが、Windows Mobile 5.0 SDKはインストールできません。
※私の場合、Microsoft Loopback Adapter をインストールしないとエミュレータによるデバッグができませんでした。
eMbedded Visual Tools 4.0
- eMbedded Visual C++ 4.0 JA (JA_eVC4.exe)
- eMbedded Visual C++ 4.0 SP4(日本語版) (evc4sp4JPN.exe) - サービスパック
SDK
- Windows Mobile 2003 software for Pocket PC (Microsoft POCKET PC 2003 SDK.msi)
なお、SigmarionIII用のアプリケーションを開発する場合、NECが提供するSigmarionIII用のSDKをインストールする必要があります。
- sigmarionIII SDK - PDABiz
Visual Studio.NET 2003
Visual Studio.NET 2003は製品ですので有償です。.NET2003では、ネイティブコードは生成できません。説明は省略します。
Visual Studio 2005
Visual Studio 2005は製品ですので有償です。ネイティブコードとマネージドコードの両方を作成できます。Visual Studio 2005には標準でPocketPC2003SEのSDKとエミュレータイメージが含まれていますので、そのままでPocketPC2003SE用のソフトウェアの開発ができます。Windows Mobile 5.0のSDKとエミュレータイメージをインストールすることで、Windows Mobile 5.0用のソフトウェアの開発ができます。
雑誌の付録に付いているVisual Studio 2005 β2は、製品出荷後1ヶ月後まで使用できることになっています。実際には2006年5月頃になると機能が使用できなくなるようです。なお、180日使用可能な評価版が提供されるので、これからはこちらがよいかもしれません。
以下の情報は ディベロッパー製品開発統括部 Blog より
日本語版 Windows Mobile 5.0 PocketPC 向けアプリケーション開発には以下の環境を構築します。
- Visual Studio 2005 をインストール (スマートデバイス対象の開発は Standard Edition 以上の Visual Studio でのみサポートされます。 Express Edition では利用できません)
- ActiveSync 4.0またはMicrosoft ActiveSync 4.1(日本語版) をダウンロードしてインストール
- Windows Mobile 5.0 PocketPC SDK をダウンロードしてインストール(英語版のみ)
- Windows Mobile 5.0 PocketPC Localized Emulator Imageから日本語を選択し、ダウンロードしてインストール